2014年1月19日(日)、今年初めての応用薬膳講座 京都クラスが、小雪舞い散る京都で行われました。
その様子をレポートします。
京都クラスでは先月から1日に2つのテーマが開講されています。
今月のテーマは、「薬膳で『妊娠しやすい体質』を作ろう」 と「薬膳で『季節』を考えよう(春)」です。
* * * * *
前半のテーマは、第9回「薬膳で『妊娠しやすい体質』を作ろう」です。
近年、晩婚化などから不妊症に悩まされる方も多く、世間の関心も高いですね。
妊娠しやすい体質を作るには、もちろん「補腎」が大切ですが、体質作りの時期も大切。
結婚してから、いざ子どもがほしくなってから考えるのではなく、男女とも独身の頃から、遅くても成人してからはしっかり体を整えておくことが必要だと学びました。
子どもをもってからは、体を整えることがどれほど大事なことか、しっかり教えていくことも大切だよと、先生は口をすっぱくしておっしゃっていました。
ご参加いただいた皆さまの心には、しっかり刻み込まれたと思います。
1.海老とチンゲン菜の炒め物
2.鶏手羽元と(高麗)人参の醤油煮
3.秋の鮭ごはん
4.棗の甘蒸し汁・生姜風味
の4品(レシピの詳細はこちら)。
京都クラスは調理実習がない分、レシピの分析は本格的です。
まずは、材料などから献立全体の陰陽のバランスに注目し、次に帰経をチェック、お料理の性質を全体的に把握します。
前半の理論解説で出てきた、どの体質の人の、どの時期にふさわしい献立かを理解し、 たとえば陰虚の人にはどう工夫するか、男女で献立にどう変化をもたせるかなど、じっくり勉強しました。
* * * * *
後半のテーマは、第10回「薬膳で『季節』を考えよう(春)」です。まだまだ寒い冬が続きますが、間もなく立春。
春に向けて心と体の準備がはじまります。
「季節」がテーマになるのは4回目ですので、初心者で始められた方もどんどん発言されて、とてもうれしいです。
まずは春の気候の特徴と、人体に現れる様々な変化について勉強しました。
「肝主春」、また芽吹きの時期ですので、人体も新陳代謝が盛んになり、肝気も盛んになります。
春は意欲的になる時期。
4月に新しいスタートをきる日本の習慣はとても理にかなっていることと実感しました。
古くからの慣習には大切にしていくべき知恵がたくさん含まれていますね。
頭痛、高血圧、興奮状態の精神疾患を持つ人には、体調変化に注意が必要な時期でもあります。
肝の陽気が盛んになりすぎないように気をつけることも、春の薬膳の大切なところです。
さて、第10回のお料理は…
1.菜の花とホタルイカの酢味噌和え
2.鰆の春の訪れ
3.グリンピースごはん
4.桜デザート
の4種類です(レシピの詳細はこちら)。
ここでも全体のバランスをまず見ていくと、調理実習向けなので、平性にまとまっています。
さて、ここからが京都クラスの楽しいところ。
この料理は、80歳のご老体にはふさわしいかどうか。思春期の子にはどうか。
こんなお悩みをもつ人に、食材をもうひとつ足すなら何をいれるべきか、皆さんで議論していきます。
春は肝に注意の季節ですが、肝に克されている脾にも十分配慮が必要なことは、今回目からうろこが落ちました。
春こそ養脾! 脾気虚ぎみの私は、しかと肝に銘じました。
* * * * *
次回、2月16日(日)の京都クラスの応用薬膳講座も、テーマは二つ:
・第11回 「薬膳で『更年期に備えた体質』を作ろう」
・第12回 「薬膳を『季節』で考えよう(梅雨)」
です。
開講時間がいつもとちがいますのでご注意ください。
詳しくは講座案内をご覧ください。
応用薬膳講座の2013年度京都クラスは、次回で最終回です。
どちらか一方だけでもご受講いただけますので、是非足を運んでみてください。
皆さまのご参加をお待ちしています。
中医営養・薬膳学研究会
企画・運営担当
(2014.02.06)