皆さん、こんにちは。企画・運営担当の巽(東京クラス)と若槻(京都クラス)です。
2013年も残すところあと一ヶ月となりました。ますます時の経つのが随分と早く感じる今日この頃です。 師走の何かとお忙しい季節かと存じますが、いかがお過ごしでしょうか?

11月の応用薬膳講座は、東京クラスも京都クラスも同一テーマ(「薬膳で季節を考えよう〜冬」)でしたので、合同で報告します。

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(1) 東京クラス:応用薬膳講座 (第11回)

報告:巽 俊蔵
 

さて、東京クラスは、11月22日(金)に第11回調理実習付応用薬膳講座を開催いたしました。

今回のテーマは「薬膳で季節を考えよう〜冬」。講義は本会の梁ペイ代表、調理実習は吉野甘草先生です。

前半の1時間半は、梁ペイ先生による同テーマに即した講義です。

中医学では、人体も自然界と統一性をもち、人体と自然界は一つの「整体」と認識しています。従って、人はその季節に適した生活をすることで自然界の変化に則した無理の無い生き方を実践できることになります。その結果、冬の寒い季節を上手に過ごし、健康な身体を維持し来るべき暖かい春を迎えることになります。

寒い冬のキーワードは、「腎主冬」。2000年前に書かれた中国の医学書である黄帝内経に―冬の3ヶ月は「閉蔵」―とあります。
冬は、身体を休ませる時期であり、消耗ではなく、貯蔵することが肝要であると説いています。
そして、腎には「精気」を貯存・封蔵する機能があります。また、水液を司り、納気を司るなどなどとても重要な役割を担っています。
そして、寒い季節は、その腎に大きく負担がかかりがちになりますよね。
今回は、冬の季節においていかに腎を補うかについて先生から詳しい講義がありました。  

そして、後半は、久々に吉野先生による調理実習タイム。
上述のテーマに対するレシピとして今回は、

   1.子羊のロースト葡萄ソース
   2.海老胡桃ごはん
   3.鶏レバーボール
   4.黒豆ポタージュ・スープ
の4種類にトライしました。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
海老胡桃ご飯では、魚の浮き袋を入れることで補腎益肺、散瘀消腫の効果を考慮してありますが、吉野先生は、その浮き袋を取った魚の3枚におろした背骨をだしとして一緒に炊き込んでいました。食材全てを無駄なく使う、そしてよりおいしくなる。素晴らしいことですね!

さらに、私はご飯と胡桃を始めて一緒に食べましたが、意外と合うものですね。
我が家では、毎日違う数種類の雑穀をご飯に炊き込んでいますし、季節ごとにたけのこ、豆、栗、きのこ類等の炊き込みご飯を楽しんでおります。
それぞれの食材とお米の味がお互いに生かしあって、新たなる食感と共にさらにおいしい味を創り出します。
食材の組み合わせって奥が深いですね。ますます日本食が好きになりました!

試食しながら皆さんからは改めて今回のテーマやレシピに関する質問が相次ぎ、和気あいあいと楽しみながら3時間の講座が終了しました。

次回の東京クラスはとうとう最終回で12月16日(月)開催です。テーマは「薬膳で『更年期に備えた体質』を作ろう」です。

みなさんのご参加を心よりお待ちしております。

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(2) 京都クラス:応用薬膳講座(第6回)・薬膳実践コース(第6回)

報告:若槻 麗子

11月の京都クラスは、小春日和の紅葉の京都にて11月17日(日)に行いました

今回の応用薬膳講座のテーマは東京と同じく「薬膳を『季節』で考えよう(冬)」。前回同様各方面から7名の方にお集まりいただけました。

まずは、冬の薬膳を作るときに考えるべき理論を勉強します。
ここは東京クラスと一緒。内容については巽さんのレポートをご覧ください。

応用薬膳後半、京都クラスでは調理実習がない分、詳しいレシピの解説があります。

メニューは東京クラスと同じ、4品です。
はじめの2品、主催の小羊と主食のごはんは補腎陽、あとの2品は補腎陰を意識したお料理です。

献立全体を見てバランスが取れているかを大きくつかみ、 それから一品一品、施膳方針と照らし合わせて、 施膳方針が合っているか、食材のバランスは取れているか、 食材や調理方法を変えてみるとどうなるかなどを見ていきます。

講義中には要所要所の基礎的なところで、先生の質問がとんできます。
普段使う頻度の低い知識は、正解でも自信がなくて、 答えがなんだかとっても控えめになってしまう、私たちでした。

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京都クラスの後半は実践コース。最後の課題発表の日です。

前回聞いたご相談者さんの様子をもとに、 弁証し、施膳方針を決め、薬膳のアドバイスを考えます。

レポートも3回目になり、弁証などのやり方には少し慣れてはきましたが、
ご相談者さんたちは皆さんお困りの症状もずいぶんよくなってきていますので、 弁証の手がかりがつかみにくくなっているのが難しいところでした。

前回のテーマでもある、「季節に合わせた」薬膳アドバイスも大事な点。
夏にはできなかったことが、冬だからこそできることもあり、 季節に合わせたこまやかな配慮が大切なことを学びました。

課題発表の後には、元気になられたご相談者さんのその後の様子も聞かせていただき、 ほっと心が温かくなりました。
まだまだ修行は続きますが、実践コースご参加の皆さま、半年間お疲れ様でした。

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最後に大切なお知らせ。来月からは、京都クラスは応用薬膳2講座を同日連続開講します。
次回12月15日(日)のテーマは

   ・「薬膳で『美肌』をめざそう」
   ・「薬膳を『家庭で実践』しよう」
の二つです。

どちらか一方だけを受講することもできます。
皆さまお誘いあわせのうえ、ぜひご参加ください。お待ちしています。

それでは、また。

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中医営養・薬膳学研究会
企画・運営担当
(2013.12.02)